【シリーズ③】組織の利益を考えられるリーダーを目指して

本の話

まだまだ未熟なリーダーの社畜パパが、リーダーの役割を考えるシリーズ。

安藤広大さんの『リーダーの仮面』を読んで、常々上司が語るリーダー像との共通点が多いことに気付き、これだと思って本書を参考に、試行錯誤する社畜パパの苦悩の日々。

リーダーが意識するべきポイント。第3回の今回は『利益』について考えてみましょう。

組織と個人の関係

また導入は同じような形となってしまうが…。

最近では、組織のためというよりは、組織に利用されるのではなく自由な働き方で、『フリーランスになろう』『副業をやろう』『会社をうまく利用して個人のスキルアップをしよう』などと発信をしているインフルエンサーもたくさんいる。

しかし、著者は『会社に上手く使われる』ことを意識した方が成長は早いというのです。

一般的には、個の力、個の存在だけで社会を生き抜いていける人はほとんどいないのではないだろうか。
『組織やコミュニティに貢献できているかどうか』によって対価が支払われるわけである。

会社で評価されない人が、社会で評価されることは滅多にないということを著者は強調している。
逆説的に言えば、独立して成功していける人は、組織でもやっていける人だということになるだろう。

ということは、フリーランスであったとしても社会という組織の一員であることに変わりはなく、そもそも『個人』と『組織』は分けられるものではないのである。

確かにそうだよな。
社畜ババの元同僚でも起業して社会に羽ばたいていった者もたくさんいるが、活躍できているのは会社にいた頃から優秀だったよなと思う。本当の意味で活躍している人とそうでない人、確かに対極にいるかもしれない。

リーダーの役割として、『組織にとっての利益』を上げるために各個人がどんな貢献ができているかを、チーム全員に意識させられるかどうかが重要となる。

組織のルールの範囲内

組織の利益のために個人が最大限の能力を発揮

組織の利益

個人の利益

いいリーダーは良い緊張感を作れる

そして『組織の利益のために個人が最大限の能力を発揮』させるためには、『危機感』『緊張感』が重要であると著者はいう。

例えば、10年後に会社が潰れてしまったら自分はやっていけるのだろうか?
そんな危機感が成長の糧となるのである。


『どう振る舞っても、何も言わない』

『目標達成しなくても、何も言わない』

そんな優しい上司のもとでは『いい緊張感』は生まれないのだ。

へたに安心感があり、ぬるま湯の中にいる人ほど、周囲と仲良くやっていくことに焦点を当てる傾向にある。そして、そうでないことに恐怖を感じてしまいがちだが、それは本来感じる必要性のない恐怖であり、リーダーは未来に対する恐怖があることを認識しておく必要性がある。

言い訳ができないコミュニケーション

リーダーがとるべき具体的な行動としては、『言い訳をさせないコミュニケーション』である。
著者は問いかけます。

『あなた自身の、社会人1年目の頃を思い出してください』

よく『言い訳』を添えて報告・連絡をしていなかっただろうか?

ぎくっ!!

節々に他にも責任があったんだと主張するが如く、言い訳を並べ立てていたことを記憶する。

今度は、リーダーとしてその言い訳と対峙する番なのである。

『深く反省し今後はやる気を出していこうと思います』


例えば、部下からこのような曖昧で掴みどころのない報告があったときに、リーダーがどう受け止めるかが問われれるのだ。

しかし、反省させることが目的ではないので、すべて受け流すのだ。

具体的に何か行動を変化させない限り、また同じことが繰り返されることになる。

『次はどうしますか?』

『具体的にどう変えますか?』

こうやって問い続けていき、感情的に対応するのではなく具体的な対策を本人に考えさせていくことが重要である。

そして、言うときと言わないときとでムラがあると、大体人間は言われたときだけ頑張ろうとする。

常に一定のテンションを保つことが、リーダーには求められるのだ。

切磋琢磨、競争が生まれる環境づくり

シリーズで『ルール』『位置』に加えて『利益』について説明してきた。

そして、今回の締めくくりとして『競争状態をつくる』ことについて言及する。

人の成長を考えると、組織として一番よい状態は、『競争が起こっている』という状態である。

脱サラしてお店を出しても、近くのお店と競争になる。

フリーランスになっても、他のフリーの人と仕事の取り合いになる。

競争から逃れることはできない。

その現実を、メンバー全員に受け入れさせるべきなのだ。

ただ、こんな意見も上がってくるかもしれない。

『人と比べなくてもいい』『自分らしく生きればいい』と考えて生きるのは個人の自由。

そこに対して『最下位じゃないか』『1位を目指せ』と押し付ける必要はない。

あくまで、数字としての現実を突きつける姿勢が、リーダーには必要だと著者は語る。
まさに仮面の力が発揮される場面。

組織のメンバー全員が『自分らしさ』を維持したまま、組織がそこに合わせにいくことは、組織の成長を止める危険性をはらんでいる。

『組織の利益』の先にある『個人の利益』に視点を向かせること。
それこそが、リーダーの仮面をかぶりリーダーが取るべき行動の一つであることがよく分かった。

まだまだチームを成長させられるには、イバラの道だが進んでいこう。

To be continued…

【シリーズ第1回】

【シリーズ第2回】

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