前回、社畜パパがリーダーとして抱える悩みや課題。
『リーダーの仮面』安藤広大 著 の考えもとにチームを成長や成功に導くためにリーダーがとるべき行動を共有した。
シリーズ2回目の今回は、リーダーが部下にとるべき距離感について考えてみよう。
組織のピラミッド構造の再考
最近の世の中の風潮としては、管理職やリーダーなしの組織や、上司と部下の関係性をなくして『あだ名』で呼び合うなどフラットな組織が注目されている。
しかし、著者は組織の成長スピードを考えると『ピラミッド組織』が重要であると言う。
なぜなら、決定する人が明確で責任の所在がハッキリしているからである。
誰に責任があるかを決めておかないと物事が進まないのだ。
つまり、リーダーは組織のピラミッドの中で自分が立っている『位置』についてしっかり認識しなければいけないのだ。
『位置』によって見える景色が違う
組織の中の位置によって見える景色は異なる。
その位置が上にいけばいくほど、見える範囲は広がる。
一般のメンバーからリーダーになるということは『高い位置』に上がるということを意味する。
高い位置にいる人は、未来を見据えて決断し行動する責任を負う。
例えば、成果に厳しく指導が多い上司は今のメンバーからすればイヤな上司かもしれない。
しかし、視点を変えれば、優しく指導も指摘もしない上司は、今のメンバーにとって居心地が良い上司かもしれないが、果たしてそんな上司で組織は成長できるのだろうか?
いや〜これは耳が痛いがその通り(ついつい現場では『今』になりがち)
今ではなく未来の成長や利益に向かって行動をすることが、リーダーの役割となる。
リーダーは『お願い』ではなく『指示』をする
リーダーとしての『位置』が理解できたら、今度は部下の『位置』について考えてみる。
簡単に言うと、部下に『自分は誰から評価されるのかを理解させること』なのだ。
当然、リーダーやそのさらに上の上司から評価されるのである。
ここからが、社畜パパにとっての最重要ポイント!
部下に対して『位置を明確にしたコミュニケーション』を取るということ。
考えてみてほしい。
部下に仕事を依頼する場合に『お願い』になってはいないだろうか?
本書で挙げられている例は、
『時間があるときで構わないので、資料まとめておいてくれない?』
『やりたくなかったら断ってくれていいんだけど、この仕事できるかな? 』
間違いの理由
1. 決定権が部下にあること
2.責任の所在を曖昧にしていること
ドキッ!!
これを指摘されるまでは、まさこのパターンで部下に指示をしていた。いや… お願いしていた。
分析してみると、やはり部下に気を遣い、嫌われたくない自分が居たのだ。
ここで重要なのは、部下の結果責任は上司にあり、指示に対しての行動責任が部下にあるという関係性を理解するべきなのです。
これは、社畜パパもすぐに実践にうつしたのを記憶している。
部下にすれば、おいおい急にどうした?と思われたかもしれないが、仕事を指示する際に、担当や期日などを事前に吟味するようになったし、徐々に指示して言い切ることにも慣れてきた。
それこそ、『仮面をかぶって』
『ほう・れん・そう』の再考
みなさんも、社会人になって数えきれないほど聞いたワードだろう『報告・連絡・相談』
新人研修にて必ずこの重要性については認識させられているだろうが、自分も含めてどこまで理解出ているのだろうか?
しかし、『ほう・れん・そう』をうまく部下に実践させれないことは多く経験する。
部下の本心
1. 出来ていないことを怒られるから報告したくない
2.成功した時だけ、褒められる時だけ報告したい
まさにその通りだと思う。
その原因を考えると、『感情』が絡んだ見えないハードルの存在だったのだ。
良い報告も、良くない報告も感情的な評価をせず、リーダーは機械的に報告を受け、次に繋げる指示を出す。
目標達成の報告を受けた場合
『達成できなかったですね。次からどうしますか?』
目標達成できなかった報告を受けた場合
『達成できなかったですね。次からどうしますか?』
う〜んシンプル。
この態度が『仮面』といわれる由縁の一旦かもしれない。
しかし、余計な感情を入れないことで余計な気を遣ったり、エネルギーを割くことはなくなった。
本心は『よく頑張ったな!』『ちゃんとやってくれよ!』色々な感情が渦巻いているが、そんな時は仮面をかぶるのだ。
最後の『相談』は要注意で、上司が相談にのるべき内容とそうでない内容を区別することが重要であると著者はいう。
部下の相談を乗るべき内容
1.『部下の権限で決められないこと』を決めるとき
2.『部下が自分の判断で決めていい範囲かどうか』を迷ったとき
逆説的に言うと、『部下の権限で決めることができる内容』のときは自分自身で考え、判断をさせることが重要である。
必要以上に相談に乗ることは、寄り添うことではなく、部下の責任範囲を狭くし成長を停滞させてしまう可能性をはらんでいることを認識すべきだろう。
位置を意識したリーダーのまとめ
本書ではこの章のまとめとして以下の点で締めくくられていました。
・部下と友達関係ならないこと
ここまで話してきた通り部下と友達関係のように距離が近くなりすぎると、しかるべき時にしっかり指摘ができず甘くなってしまったり、部下が位置を誤り上司の指示を軽んじてしまう懸念が生じる
・孤独を感じることが優秀なリーダーの条件
ピラミッド組織では、上に行けば行くほど孤独になる。ミーティングにて全体の前で厳しい指摘をしたり、部下にとって耳が痛い事を伝えなければいけないことも増えてくる。そんな帰り道は非常に孤独感にさいなまれる。
『寂しい』という感情を引き受けることがリーダーの立場では必要となる
『あの人、最近ちょっと冷たくなったよね』
そんな噂が聞こえてきたら、おめでとうございます。
リーダーにふさわしい振る舞いになった証です。
『リーダーの仮面』 P 140 より
いや〜沁みますね。
まだまだ社畜パパの中では、試行錯誤を繰り返している。
To be continued …



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